愚痴吐き③ 不登校

ストレスの溜まった筋肉デブは、私に強く当たってきた。気に入らないという理由で急所や肩を殴る蹴るは当たり前であった。いじめの内容を簡素に書いているけれど、すごく辛かった。毎日毎日殴られて「何のために生きてるんだろう」なんて毎日考えていた。ストレスで、勉強も部活も力が入らない。そのせいか、部活には数ヶ月顔を出していなかった。いや、出したくなかった。だって、その筋肉デブと同じ部活なのだから。部活内でも「お前弱いな。」と悪意を込めて暴言を吐かれる。しまいには周りの人にも「あいつは…」と悪口を広める。完全に敵視されていた。しかし、筋肉デブは俺以外にはコミュ力が高く愛想も良く、友人は多く、そして多くの先生に好かれていた。あっという間に学校中で私は悪人に仕立て上げられていた。中学校に、私の居場所はもう無かった。

 

そして「あの日」、いつものようにクラス全員で放課後歌の練習をしたいた時だ。今までとは比べものにならない程下手くそな仕上がりだったのだ。これに先生はシビレを切らし、「止め。なんだこれは?見てられないわこんなの!」とガチギレモード。これに指揮官の女子が一人、涙を流した。「皆真面目にやってよ…私一生懸命指揮してるのに、どうして?」という涙の訴えに、クラスが騒めく。ここで筋肉デブがざわめきに便乗して私の首を強く掴み壁に押し付けた。「お前が真面目に歌わねえからだろ。」と言うのだ。ハァ?である。私も負けじと大声で「じゃあ録音してみろ!ちゃんと歌ってる!」と返した。が、無力。腹に膝蹴りを受け痛みでうまく喋れない。「言い訳すんな」と口封じされた。この時、ショックだったのは、誰も助けてくれなかったことだ。この時、教室には先生はいたのだ。周りにクラスメイトも友人もいたのだ。そして、私は大声で叫んだ。なのに、誰も助けてくれない。見て見ぬフリ…

先生もクラスメイトも友人も。誰も助けてくれない。目の前の暴力を見て見ぬフリ…誰も私を擁護する者はいない。私は独りぼっちだということを深く痛感した…。先生がしばらくして、「最後に一回歌って今日はもう終わろう。」と言い、最後に歌うことに。だが、歌っている最中涙が止まらず、歌どころではなかった。もう限界だった。確実にあの時、自分自身が壊れかけていた。

 

歌の練習が終わり、私は逃げるように教室を後にした。これ以上、あんな場所に居たくなかった。帰りの途中も涙が止まらなかった。こんなこと初めてだった。今まではイジメを受けても私は大丈夫、こんなことで屈しないと強がっていたが、実際は日々深く傷ついて既に精神はボロボロだったのだ。泣くだけ泣いて家に着く。家は誰も居ない。涙は枯れはて、壊れたおもちゃのように床に倒れこむ。「なんで生きてるのかな。」「どうやったら楽に死ねるのかな。」そんなことをずっと考えていた。でも明日学校へまた行かなきゃいけないと考えると、心がそれを激しく拒絶した。

 

しばらくして母が帰宅。家族に迷惑はかけたくなかったため、何事もなかったかのように「おかえりー」と返事。弱みを家族に見せたくなかった。

学校に行きたくないなんて言ったらどうなることか…母への恐怖心も根強い。そこで、週に何日か学校を休むようにしようと計画した。でなければ確実に体がもたない。母に、明日仕事かとさりげなく聴くと、そうだよと返事が返ってきて、とても安心した…後日私は学校に行くフリをして、母が家を出る時間にUターンをして、バレないように家へ帰ることで、私の初めての不登校は成功した。

…この時、これが更に私の心を歪ませることになるとは、思いもしなかった。

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